最後の日。

あれが来る時、どこかがおかしくなる。
この世界の部分変化、目には見えないアクセスコード。
烙印が熱くなるのを感じる。
「はるやん、ここでまってて」
「…わかった」
あたりを走ってみる。
…あった。
電柱が少し歪んで見える。
私一人でも何とかなりそうだ。
『時間は30.23秒です。』
(…長いな)
迷いはない。
ここでやめるわけにはいかない。
この世界が好きだから。

ＴＶでみたことがある砂嵐がでている。

このエリアのステータスを確認する。
時間：夕方
天気：雷
形状：町並み(ダンジョン)
こちらに入り込んでくる前に押し返す。
歪んでいる場所に近づく…
４歩目で周りの景色がなくなる。

データの世界だ…あたりは真っ暗で、薄碧の…ネオンのように淡い光を放ちながら…ある一点だけが少し黄色がかった文字列がある。
「早期発見。」
「破壊します。」